中井英夫(ひでお)が塔晶夫(とうあきお)の名で発表した長編推理小説。1964年(昭和39)刊。二つの連続密室殺人事件が発生し、それを関係者たちがそれぞれ四つの解釈を施し、8種類のトリックを推理するという構成で、フィルポッツ、バン・ダイン、ノックス、クリスティ、ディクスン・カー、小栗(おぐり)虫太郎などのトリックが縦横に引用されて推理趣味と洒落(しゃれ)にあふれている。読む側が内外の推理小説に通じていれば、それだけさらにおもしろく読める作品で、作者自身はアンチ・ミステリー、反推理小説とよんでいる。本格推理小説を逆手にとったユニークなパロディー。題名はバレリーの詩からとられている。
[厚木 淳]
『『虚無への供物』(講談社文庫)』
政府首脳が外国を訪問した際の会談内容や合意事項を記した外交文書。法的拘束力は持たないが,その内容は両国を事実上拘束する。類似のものに共同発表 joint statementがあるが,これはより記録的な...
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