虚空蔵山城(読み)こくぞうさんじよう

日本歴史地名大系 「虚空蔵山城」の解説

虚空蔵山城
こくぞうさんじよう

[現在地名]坂城町南条 鼠

上田市下塩尻しもしおじりと坂城町鼠宿ねずみじゆくの境界にあたる山地にある。虚空蔵の名称は、その山頂に虚空蔵菩薩を祀るところより起こった。

天文二三年(一五五四)上杉景虎は埴科郡清野きよの宿・鼠宿等を焼き、虚空蔵山城を攻めた(甲陽軍鑑)。村上氏の本拠である葛尾かつらお城の外郭出城として構築されたものであろうが、太郎山から連なるこの山城は、小県ちいさがた上田盆地と坂城盆地を区切り、山下は千曲川がその裾を洗う要害の地にあるため、しばしば戦国期では戦略上の争点となった。永禄六年(一五六三)二月武田信玄は多田昌澄にこの山城を守らせている(寛政重修諸家譜)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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