蚊屋吊草・蚊帳釣草(読み)かやつりぐさ

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 カヤツリグサ科の一年草。本州、四国、九州、朝鮮、中国中北部の荒地、草地、畑などに生える。高さ三〇~五〇センチメートルで茎は直立し三角柱状。葉は線形で先はしだいに細くとがり、ふつう三~四枚根生する。夏、茎頂にある三~五枚の葉状の苞(ほう)の間から長さ五~一〇センチメートルの枝を四~九個出し、おのおの一~六個の穂をつける。穂は多数の小穂からなり、小穂は、約二〇個の黄褐色の鱗片を二列につける。果実は倒卵形で三稜があり黒褐色。花穂を煎(せん)じて飲めば痰(たん)をとり、脚気(かっけ)にも効用があるという。茎を両端から裂くと四本に分かれた四辺形となり、その形がちょうど蚊屋をつったように見え、子どもの遊びから名づけられたという。また、よく似たコゴメガヤツリなども含めて呼ぶこともある。ますくさ。かやつり。かちょうぐさ。《季・夏》
※俳諧・卯辰集(1691)上「翁にぞ蚊屋つり草を習ひける〈北枝〉」 〔大和本草(1709)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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