蟠桃(読み)はんとう

精選版 日本国語大辞典 「蟠桃」の意味・読み・例文・類語

はん‐とう‥タウ【蟠桃】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 三千年に一度開花結実し、その実を食すると不老不死を得られると伝えられる桃。「漢武帝内伝」「漢武故事」などに見え、漢の武帝が西王母を訪れた際にもてなされたとされる。
    1. [初出の実例]「道傍苦李空繁子、海上蟠桃未花」(出典:岷峨集(1313‐28頃)上・三韻寄朴菴)
    2. [その他の文献]〔杜甫‐臨邑舎弟書至苦雨詩〕
  3. 盛んに茂っている桃の木。
    1. [初出の実例]「桃の枝のはびこりたるを蟠桃と云」(出典:俳諧・類船集(1676)和)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「蟠桃」の読み・字形・画数・意味

【蟠桃】はんとう(たう)

三千年に一度花咲くという仙桃。〔太平御覧、九六七に引く漢旧儀〕山經(せんがいきやう)に(い)ふ、東の中に度山(どさくざん)り。山上に大桃り。屈蟠すること三千里東北百鬼の出入するなり。

字通「蟠」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android