血管運動神経(読み)けっかんうんどうしんけい

日本大百科全書(ニッポニカ)「血管運動神経」の解説

血管運動神経
けっかんうんどうしんけい

血管壁の平滑筋に分布する神経を一般に血管運動神経とよび、これには血管収縮神経と血管拡張神経とがある。血管収縮神経は交感性神経で、脊髄(せきずい)の胸髄・腰髄の側柱細胞から出た神経線維が、直接か、または途中で神経細胞をかえて、全身の血管に分布する。交感性神経の血管神経は常時活動しており、細動脈の収縮状態を恒常的に維持して血圧調整を行っている。一方、血管拡張神経は副交感性神経で、延髄および仙髄の副交感性細胞から出る神経線維が、おもに迷走神経に含まれて内臓へ血管拡張神経を出すほか、仙骨神経とともに骨盤内器官や外陰部の血管に拡張神経を送る。なお、心臓の冠状動脈の場合は交感性神経と副交感性神経の働きがまったく逆である。

[嶋井和世]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「血管運動神経」の解説

血管運動神経
けっかんうんどうしんけい
vasomotor nerve

血管の収縮神経と拡張神経の総称。血管収縮神経は血管壁の平滑筋の緊張を高め,血管を収縮させる。そのため,この神経の活動が亢進すれば循環抵抗が強くなって血圧が上昇し,活動が低下すれば血圧は下降する。その中枢は延髄にあり,血管運動中枢と呼ばれている。一方,血管拡張神経は特殊な部位の血管にのみ分布しており,血圧調節とは関係がない。

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