行違い(読み)ユキチガイ

デジタル大辞泉 「行違い」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐ちがい〔‐ちがひ〕【行(き)違い】

すれちがいになって、出会わないでしまうこと。いきちがい。「電話行き違いになる」
意志がうまく通じないで、くい違いを生じること。いきちがい。「感情行き違いが生じる」
[類語](1一足違い・入れ違い/(2ずれ食い違い齟齬ジレンマ矛盾撞着どうちゃく自家撞着牴牾ていご二律背反背反背理不整合不一致扞格かんかく対立相克あい反する食い違うミスマッチ相容れないわだかまりしこり隔たりげきギャップ疎隔懸隔もやもや

いき‐ちがい〔‐ちがひ〕【行(き)違い】

ゆきちがい

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精選版 日本国語大辞典 「行違い」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐ちがい‥ちがひ【行違】

  1. 〘 名詞 〙
  2. すれちがうこと。行き交うこと。みちかい。ゆきちがえ。ゆきたがい。
    1. [初出の実例]「みちかひにてたに 道の行ちがひなり」(出典:河海抄(1362頃)六)
  3. 行って会えないこと。入れちがいに出かけていて会いそこなうこと。ゆきちがえ。いきちがい。ゆきたがい。
    1. [初出の実例]「お前さんと行違(ユキチガ)ひに、最う宿へ帰って居なさる時分だと爺さんは言ったが」(出典青春(1905‐06)〈小栗風葉〉秋)
  4. 物事がちぐはぐになること。かみ合わないこと。手筈の狂うこと。ゆきちがえ。いきちがい。ゆきたがい。
    1. [初出の実例]「此れは一通り尤なやうなことの、大きに行違ひな諺で」(出典:志都の岩屋講本(1811)下)
  5. かたたがえ(方違)
    1. [初出の実例]「今日はゆきちがひなれば、めのとが宿所、四条大宮なるにまかりぬ」(出典:とはずがたり(14C前)一)

いき‐ちがい‥ちがひ【行違】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 両方で出掛けて行って会えないこと。すれちがい。ゆきちがい。
    1. [初出の実例]「まだお迎ひの出ないうちにお宅に着いちまいますから、行(イ)き違(チガ)ひになるやうなこともありますまいし」(出典:大道無門(1926)〈里見弴隣人)
  3. 相互連絡が不十分だったりして手はずがくいちがうこと。ちぐはぐになること。ゆきちがい。

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