袋宮寺(読み)たいぐうじ

日本歴史地名大系 「袋宮寺」の解説

袋宮寺
たいぐうじ

[現在地名]弘前市新寺町

新寺しんてら町寺院街にあり、報恩ほうおん寺もと境内報恩寺北東に位置。那智山と号し、天台宗本尊は十一面観音。もと寛永かんえい(現東京都台東区)末寺

もと樋口ひのくち村にあり、同所の熊野三所飛竜大権現くまのさんしよひりゆうだいごんげん(袋の宮)別当寺であった。天文年間(一五三二―五五)の津軽郡中名字に「ふくろの宮」とあり、同社の存在が確認できる。明治三年(一八七〇)別当を免ぜられ、同年九月報恩寺境内の観音堂無量むりよう院と合寺になり、現在地に移った(新撰陸奥国誌)。本尊は無量院の本尊であった。

天台宗諸寺院縁起志(市立弘前図書館蔵)によれば、開基年代不明、社領七〇石を有する熊野三所飛竜大権現があり、別当として比叡山延暦えんりやく(現滋賀県大津市)末寺飛竜山東福院があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android