那智山(読み)なちさん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

那智山
なちさん

和歌山県南東部,那智勝浦町にある熊野那智大社を取巻く大雲取山 (966m) ,烏帽子山 (909m) ,妙法山 (750m) など一群の山地の総称。那智大社の山号。現在では大社の社叢である那智原始林 (天然記念物) の部分を狭義で呼ぶこともある。那智川の水源地で,那智滝をはじめ多くの滝がある。吉野熊野国立公園に属する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

那智山【なちざん】

和歌山県那智勝浦町北部にある大雲取山(966m),妙法山(749m)などの総称。熊野を根の国・常世国とする信仰により古くから多くの修行者が入山し,また補陀落(ふだらく)浄土とされた。妙法山北麓に熊野三山の熊野那智大社,西国三十三所第1番札所青岸渡(せいがんと)寺がある。全山スギ,ヒノキの原始林(天然記念物)におおわれ,北部には那智滝があり,吉野熊野国立公園に属する。2004年紀伊山地の霊場と参詣道として世界遺産条約の文化遺産リストに登録された。
→関連項目観音那智勝浦[町]

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

なちさん【那智山】

和歌山県南東部,東牟婁(ひがしむろ)郡那智勝浦町にある山塊。熊野三山の一つである熊野那智大社(那智山権現)があり,那智山はこの大社の名称でもある。大雲取山(966m)を最高に,光ヶ峰(686m),妙法山(750m),烏帽子(えぼし)山(909m)などを含む那智川上流一帯の山塊で,表面はかなり浸食が進んで壮年期的な山地となり,年間降水量は3500mmを超える多雨地帯である。これが那智滝の豊富な水源をなし,樹種300余種におよぶという,暖地性広葉樹を主とするうっそうたる原始林に覆われる。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

なちさん【那智山】

和歌山県那智勝浦町北東部、那智川上流の山地。烏帽子山・光ヶ峰・妙法山などを含む。熊野那智大社・青岸渡せいがんと寺・那智の滝があり、原始林におおわれた聖域。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本の地名がわかる事典の解説

〔和歌山県〕那智山(なちさん)


和歌山県南東部、那智川の源流部をなす烏帽子(えぼし)山(標高909m)・光ヶ峯(ひかりがみね)(同685m)・妙法(みょうほう)山(同749m)などの山塊の総称。古代から修験(しゅげん)道の霊地としてあがめられ、熊野(くまの)那智大社は北の田辺(たなべ)市本宮(ほんぐう)町の熊野坐(にます)神社(現熊野本宮大社)、新宮(しんぐう)市の熊野速玉(はやたま)神社とともに熊野三山として信仰を集めた。吉野熊野国立公園に属す。2004年(平成16)7月7日、「紀伊山地の霊場と参詣道(さんけいみち)」として世界遺産(文化遺産)に登録。

出典 講談社日本の地名がわかる事典について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の那智山の言及

【補陀落渡海】より

…南方海上にあるという観音の浄土,補陀落世界へ往生しようとする信仰により,舟に乗って熊野那智山や四国足摺岬,室戸岬などから出帆すること。信仰のためとはいいながら,実在かどうか定かでない補陀落(インド南部にあると伝えられるPotalakaの音訳)に向かって決死の船出をするふしぎな宗教現象なので,古来なぞとされている。…

【米良氏】より

…熊野那智山の神職社僧として栄えた豪族で,代々那智実報院(実方院)を本拠とした。その祖は藤原実方中将といわれ,その子,僧泰救以来の熊野別当家の一門に属し,法橋範永を氏の祖とする。…

※「那智山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

医療過誤

診療過誤ともいい,医療行為一般の誤りをさす。医学知識の不足,医療技術の未熟,診療行為の全体としての疎漏さ,不適切な薬剤や医療器具の使用などが原因となる。具体的には誤診,診断の遅延,手術過誤,注射事故,...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

那智山の関連情報