複葉機(読み)ふくようき(その他表記)biplane

翻訳|biplane

精選版 日本国語大辞典 「複葉機」の意味・読み・例文・類語

ふくよう‐きフクエフ‥【複葉機】

  1. 〘 名詞 〙 主翼上下二組もつ飛行機。複葉飛行機。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「複葉機」の意味・わかりやすい解説

複葉機
ふくようき
biplane

主翼を2枚に分けて上下に配置した翼をもつ飛行機。上下の翼を支柱や張り線で結んで強度を保たせているため、構造的には軽くじょうぶで、かつ機体が小型になるため機敏な運動が行えるという特長がある。しかし、上下の翼の翼面上の圧力分布が干渉しあって揚抗比が低下し、翼面積を必要以上に大きくしなければならず、また空気抵抗が増大する。速度が大きくなるほどこの傾向は強くなるので、高速機に使用することはむずかしい。

 構造や強度の計算や、翼構造の材料進歩が不十分で、機敏な運動を必要とした第一次世界大戦までは広く使用されたが、現在では曲技競技用としてごく少数が使われているにすぎない。

[落合一夫]

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