家庭医学館 「褥瘡性潰瘍」の解説
じょくそうせいかいよう【褥瘡性潰瘍 Decubital Ulcer】
口腔粘膜(こうくうねんまく)に発生する潰瘍ですが、おもに機械的な刺激が加わっておこるので、褥瘡(とこずれと同じ意味)という名がついています。
[症状]
刺激が加わる部位にほぼ一致して、周囲がややもりあがった潰瘍やびらん(ただれ)ができます。
刺激が長く続くと、周囲にしこりが生じたり、表面に凹凸や白い斑点(はんてん)が生じたりすることもあります。
[原因]
むし歯のとがったふち、合わない義歯(ぎし)、破損した義歯、歯の充填物(じゅうてんぶつ)や金属冠、誤った方向に生えている歯、歯石(しせき)などの粘膜への刺激が原因になります。
[治療]
歯科で、刺激するものを取り除く治療を受ければ治ります。
刺激が続くと口腔がんの誘因になることもあるので、早く治療しましょう。
また、口腔がんと見分けにくいことがあります。原因を取り除いてもなかなか治らない場合は、早く耳鼻科(じびか)や口腔外科を受診しましょう。