歯肉(読み)ハジシ

デジタル大辞泉 「歯肉」の意味・読み・例文・類語

は‐じし【歯肉/×齗/×齦】

歯茎。〈和名抄

し‐にく【歯肉】

歯冠の根もとの部分を取り巻いている粘膜歯齦しぎん。歯茎。

は‐にく【歯肉】

歯の根もとの肉。はぐき。

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精選版 日本国語大辞典 「歯肉」の意味・読み・例文・類語

し‐にく【歯肉】

  1. 〘 名詞 〙 口腔粘膜の一部で、歯のはえている部位歯ぐき歯齦(しぎん)。はにく。
    1. [初出の実例]「笑めば歯がちなるものの、しにくあかくて」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)一一)

は‐じし【歯肉・齗】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しし」は肉の意 ) 歯ぐき。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕

は‐にく【歯肉】

  1. 〘 名詞 〙 歯の根元の肉。はぐき。はじし。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「歯肉」の意味・わかりやすい解説

歯肉
しにく

一般に「歯ぐき」とよばれる口腔(こうくう)粘膜の一部分をいう。歯の周囲を取り囲み、顎骨(がくこつ)の歯槽突起の骨膜に強固に付着しており、歯槽骨を保護する。口腔清掃が悪く、歯の表面歯垢(しこう)がたまると、歯肉が発赤腫脹(しゅちょう)し、歯肉炎となる。

[村井正昭]


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栄養・生化学辞典 「歯肉」の解説

歯肉

 歯ぐきともいう.口腔粘膜で覆われた線維組織で歯槽突起,歯頚部を包む.

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世界大百科事典(旧版)内の歯肉の言及

【歯】より

…歯冠は解剖学的にはエナメル質enamel(かつてはホウロウ質といわれた)でおおわれている範囲をいい,歯根はエナメル質を欠き,セメント質cementumでおおわれている範囲をいう。歯冠と歯根の移行部を歯頸といい,ふつう少しくびれていて,正常状態では自由歯肉で取り巻かれているので,歯冠の一部は歯肉縁下にある。歯肉より上に出ている歯冠を臨床歯冠という。…

※「歯肉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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