西新町遺跡(読み)にしじんまちいせき

日本歴史地名大系 「西新町遺跡」の解説

西新町遺跡
にしじんまちいせき

[現在地名]早良区西新三―六丁目

博多湾に面した古砂丘上にある弥生古墳時代墓地・集落跡。第二次世界大戦前にすでに甕棺墓が出ていたが、発掘は昭和四九年(一九七四)が最初で、その後一〇次を超える調査が実施された。遺構は弥生時代中期に始まり、砂丘の南西側に竪穴住居、中央部に甕棺墓地ができる。この時期の遺物には銅剣鋳型や中期後半のガラス容器・鉄滓がある。後期の遺構・遺物は貧弱だが、弥生時代末―古墳時代前期には竪穴住居が全面に広がり大集落となる。出土した山陰系や近畿系・九州系の土器からみて、これらの地域の人々が混在していたとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android