西昌(読み)せいしょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「西昌」の意味・わかりやすい解説

西昌
せいしょう / シーチャン

中国四川(しせん)省南西部の県級市。涼山(りょうざん)イ族自治州の州政府所在地。揚子江(ようすこう)上流金沙江(きんさこう)の支流安寧河(あんねいが)上流、邛海湖(きょうかいこ)の北に位置する。人口65万3000(2015)。古くから雲南(うんなん)地方への交通の要地で、漢の武帝がこの地のイ族の邛都(きょうと)国を支配したのちも、しばしば西南諸民族の領土となった。清(しん)代の寧遠(ねいえん)府設置により寧遠の別称がある。河谷低地での農業のほかに、鉄鉱石銅鉱などの鉱産資源や、ろうの原料などの産出が知られる。市街近郊に西昌青山空港がある。また、1982年には西昌衛星発射センターが設置され、人工衛星の打上げが行われている。

[小野菊雄・編集部 2017年8月21日]

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百科事典マイペディア 「西昌」の意味・わかりやすい解説

西昌【せいしょう】

中国,四川省南西部凉山イ(彝)族自治州中部にある市。金沙江の支流安寧河の東岸にあり,1979年市となった。中国の人工衛星発射基地があることで有名。雲南省への門戸をなす交易地。付近は比較的開けた河谷で,農業と,白蝋漆器,綿織物製造などの家内工業が盛ん。付近は森林資源・鉄鉱資源が豊富。64万人(2014)。

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