アンデルセンの最初期の童話。子供のないおばさんの願いでチューリップの花から生まれた小さい姫が花びらのボートで遊んでいると、ヒキガエルが息子の嫁にとさらってゆき、川岸のハスの葉にのせておいて花嫁を住まわせる部屋づくりにかかる。姫に同情した魚たちがハスの茎を食い切る。流れてゆく姫をみて、コガネムシが飛んできて彼女をさらい、自分の嫁にしようとするが、手足が2本ずつしかないといって仲間から笑われ、姫を捨てる。野ネズミのおばさんに助けられて飢えと寒さの冬を越すが、今度はモグラに求婚され、倒れていたのを救ってやったツバメの助けで南国へ逃れるが、ツバメの求愛をよそに花の妖精(ようせい)と結婚、幸福な生涯に入る。変化に富んだおもしろい話だが、姫の生き方が少しく無節操で名作とはいえまい。
[山室 静]
『山室静訳『アンデルセン童話集Ⅱ』(新潮文庫)』
生まれて初めての恋。[補説]書名別項。→初恋[類語]恋・恋愛・愛恋あいれん・愛・恋情れんじょう・恋慕れんぼ・思慕しぼ・眷恋けんれん・色恋いろこい・慕情ぼじょう・恋心・狂恋・悲恋・片恋・片思い・岡惚れ・...