ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「観世小次郎信光」の意味・わかりやすい解説
観世小次郎信光
かんぜこじろうのぶみつ
[没]永正13(1516).7.7.
室町時代末期の能役者,能作者。3世音阿弥元重の第7子。小次郎は通称。観世弥三郎に師事し,諸事に有能で,ことに大鼓の名手であり,またワキ役をも得意としたという。長兄4世政盛の没後は,権守として5世之重,6世元広の後見人をつとめた。作品に『紅葉狩』『船弁慶』などの人気曲や,ワキ役の動きのあるもの,『遊行柳』『胡蝶』など詩趣のあるもの三十余番がある。故事に精通し,和歌にも堪能であったという。
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