能役者(読み)ノウヤクシャ

デジタル大辞泉 「能役者」の意味・読み・例文・類語

のう‐やくしゃ【能役者】

能楽を演じることを職業とする者。シテ方ワキ方狂言方囃子はやし専門に分かれている。能楽師

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精選版 日本国語大辞典 「能役者」の意味・読み・例文・類語

のう‐やくしゃ【能役者】

  1. 〘 名詞 〙 能楽を演じる役者シテ方・ワキ方をさしていうが、ふつう狂言方・囃子方も含めていう。能楽師。
    1. [初出の実例]「お能(ノウ)役者は裏門口、表御門はお客人御饗応(もてなし)の役人衆」(出典浄瑠璃仮名手本忠臣蔵(1748)三)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「能役者」の意味・わかりやすい解説

能役者
のうやくしゃ

能楽師の古称。能楽に出演するのを職業とする人。シテ方,ワキ方,狂言方の立方と,笛方,小鼓方,大鼓方,太鼓方の囃子方と,7つに分れる。シテ方が中心で,これに対しワキ方,囃子方,狂言方を三役という。シテ方は能のシテ,シテヅレ,子方,地謡を受持ち観世宝生 (上掛り) ,金春,金剛,喜多 (下掛り) の5流。ワキ方はワキ,ワキヅレを受持ち,福王,高安,宝生の3流。狂言方は間狂言狂言を受持ち,大蔵和泉の2流。笛方は一噌,森田の2流。小鼓方は観世,幸,幸清,大倉の4流。大鼓方は葛野,高安,石井,大倉,観世の5流。太鼓方は観世,金春の2流がある。家元制度のもとにあり,統合団体として能楽協会がある。

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世界大百科事典(旧版)内の能役者の言及

【役者】より

…演劇用語としては中世からみられる。猿楽の能が大成してから〈能役者〉の名称が生じた。猿楽法師の長や主だったもの,すなわち能の大夫が,寺院の諸職の役目を務めたことに始まるのであろう。…

※「能役者」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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