解夏(読み)げげ

精選版 日本国語大辞典 「解夏」の意味・読み・例文・類語

げ‐げ【解夏】

〘名〙 (「げ」「げ」はそれぞれ「解」「夏」の呉音) 仏語夏安居(げあんご)の制を解くこと。七月一六日以後、または八月一六日以後、一か月以内に夏安居を解散すること。夏解(げあき)。夏(げ)の果(はて)。かいげ。《季・秋》
正法眼蔵(1231‐53)安居「結夏のゆゑにきたる〈略〉解夏のゆゑにさる」
※新傾向句集(1915)〈河東碧梧桐〉明治三九年「雲晴れて解夏(ゲゲ)の鶯きこえけり」 〔荊楚歳時記

あき‐げ【解夏】

〘名〙 安居(あんご)(=四月から七月の夏季九〇日間にわたって行なわれる仏道修行)の修行が終わること。

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デジタル大辞泉 「解夏」の意味・読み・例文・類語

げ‐げ【解夏】

夏解げあき」に同じ。 秋》「雲晴れて―の鶯きこえけり/碧梧桐

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普及版 字通 「解夏」の読み・字形・画数・意味

【解夏】げげ

夏解。

字通「解」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の解夏の言及

【安居】より

…これを一夏九旬といって,各教団や大寺院でいろいろの安居行事がある。安居の開始は結夏(けつげ)といい,終了は解夏(げげ)というが,解夏の日は多くの供養があるので,僧侶は満腹するまで食べる。これが僧自恣(じし)の日で,盂蘭盆会(うらぼんえ)は7月15日に自恣の僧に百味飲食(ひやくみのおんじき)を供する日である。…

※「解夏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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