歳時記(読み)さいじき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

歳時記
さいじき

歳事記とも書く。俳諧季題季語を集め,季または 12ヵ月に分けて整理し,さらに解説例句を加えたもの。現在は季題を分類整理しただけで解説のないものを季寄 (きよせ) といって区別するが,古くはその区別は明瞭でない。また,作法書などに付録的に扱われたものも多い。江戸時代前期,野々口立圃の『はなひ草』や北村季吟の『山の井』に始り,以後,貝原益軒の『日本歳時記』,滝沢馬琴の『俳諧歳時記』などがつくられた。明治以降も高浜虚子の『新歳時記』をはじめ各種刊行されている。

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デジタル大辞泉の解説

さいじ‐き【歳時記】

1年のおりおりの自然・人事などを記した書物。歳事記。
俳句の季語を集めて分類・整理し、解説や例句を載せた書物。俳諧歳時記。季寄せ

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百科事典マイペディアの解説

歳時記【さいじき】

歳事記〉とも書き,季寄(きよせ)ともいう。俳諧(はいかい)の季題を四季または12ヵ月に分かち,さらに天文・地理・動植物・人事などに分類配列し,解説・例句を加えた俳諧・俳句の手引書。野々口立圃(りゅうほ)の《はなひくさ》,北村季吟の《山之井》などに始まり,曲亭馬琴の《俳諧歳時記》,藍亭青藍(楫取魚彦)の《俳諧歳時記栞草》に至った。明治以後には高浜虚子の《新歳時記》や学者・俳人の共同執筆に成る《俳諧歳時記》など各種刊行されている。
→関連項目季題

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世界大百科事典 第2版の解説

さいじき【歳時記】

〈歳事記〉とも書く。元来は年中の行事や故実などを記したものをいうが,普通は俳句の季語を集めて句作の参考に供するもので,季語を季別,時候,天文,人事,宗教,動植物等の部門別に分類して解説を加え,例句を付してあるものを指す。より小型,簡略なものを季寄(きよせ)といっている。もとは連歌,俳諧の式目書,作法書の中に四季の詞として季語が収録されていたもので,連歌では《至宝抄》《無言抄》等,俳諧では《はなひ草》《誹諧初学抄》《俳諧番匠童(ばんじようわらわ)》《をだまき綱目》《俳諧通俗志》《手挑灯(てちようちん)》等,多数刊行されている。

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大辞林 第三版の解説

さいじき【歳時記】

中国や日本で、一年中の行事やおりおりの風物などを、四季もしくは月順に列挙し解説を加えた書。「荊楚歳時記」「日本歳時記」など。
俳諧で、季語を分類して解説や例句を示した書。俳諧歳時記。俳句歳時記。季寄せ。

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精選版 日本国語大辞典の解説

さいじ‐き【歳時記】

〘名〙
① 一年中の季節に応じた祭事、儀式、行事、自然現象など百般についての解説を記した書。
※日本書紀兼倶抄(1481)「歳時記に、東南へさす桃の枝をきれば悪鬼をさくるとあり」
② 俳諧で、季語を四季順に整理、分類して解説した書物。季寄(きよせ)
腕くらべ(1916‐17)〈永井荷風〉一二「春夏秋冬はまことに俳諧の歳時記一息に読み下すに異ならず」

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