触り(読み)サワリ

デジタル大辞泉 「触り」の意味・読み・例文・類語

さわり〔さはり〕【触り】

さわること。また、触れた感じ。感触。多く他の語と複合して「ざわり」の発音で用いられる。「手触り」「舌触り」「肌触り
人に接したときの感じ。人あたり。
「女のたちが、少し私には―が冷たいからだろうか」〈三重吉・桑の実〉
《他のふしにさわっている意》義太夫節で、義太夫節以外の他流の曲節を取り入れた部分
義太夫節の一曲の中で、一番の聞きどころとされる箇所。
4から転じて》広く芸能で、中心となる見どころ・聞きどころ。また、話や文章などで最も感動的、印象的な部分。「小説の触りを読んで聞かせる」
三味線音響装置。また、それによって出る音。上駒かみごまから約1センチ下までのさおの表面を浅く削り、一の糸を上駒から外して軽く触れるようにする。複雑なうなり音を生じる。
[補説]5について、文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「話のさわりだけ聞かせる」を、「話などの要点のこと」と「話などの最初の部分のこと」の、どちらの意味だと思うかを尋ねたところ、次のような結果が出た。
 平成15年度調査平成19年度調査平成28年度調査
話などの要点のこと
本来の意味とされる)
31.1パーセント35.1パーセント36.1パーセント
話などの最初の部分のこと
(本来の意味ではない)
59.3パーセント55.0パーセント53.3パーセント

[類語]見せ場ハイライト正念場見せ所見所決め所圧巻

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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