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言語習得 げんごしゅうとくlanguage acquisition

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

言語習得
げんごしゅうとく
language acquisition

人間が生後比較的短い時間のうちに自分の母語を操れるようになる過程。能力や環境によって個人差があるが,普通1歳半ぐらいまでに一語文を発し,その後二語文,三語文の時期を経て,6歳ころまでにはほぼ完全な文法を習得する。言語習得の研究には経験論と理性論の2つの立場がある。経験論的な立場では,子供は周囲の人々の話す言葉を聞いて模倣する刺激-反応の経験を積み重ね,その習慣化と類推を通じて後天的に言語を習得していくものと考える。しかし子供が接する言葉はすべての文法規則を網羅した完全なものではありえない。それにもかかわらずきわめて複雑な文法をごく短期間で習得できることから,理性論的な立場に立つ人々は,生まれながらに人間が持つ言語習得能力の存在を仮定する。すなわち言語にはすべてに共通する普遍的な言語特性が存在し,人間はそれを組み込んだ言語習得装置を生得的に所有している。それが生後周囲の言葉に接することで活性化され,それぞれの個別言語の文法が得られることになるとする立場である。このような考え方は 1960年代後半以降の生成文法の勃興に伴って注目を集め,人間の言語に共通する普遍文法の解明に拍車がかかることとなった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典内の言語習得の言及

【生成文法】より

…このため,〈変形(変換)文法理論〉という語が〈生成文法理論〉とおおむね同義のように使われてきたが(また〈変形生成文法理論〉とも呼ばれてきたが),近年では変形の果たす役割を相対的に軽くした枠組みや,変形を用いない(前記(2)を採らない)枠組みも提唱されるにいたっている。 以上のようにして個々の言語の文法の構築をめざすだけでなく,言語一般(各言語の文法一般)の性質や,さらには幼児の言語習得との関連を問題にしようとする点も,この理論の大きな特徴である。上の(a)(b)(c)などは,その具体的な形こそ言語によってかなり異なるものの,抽象度の高い観点からそのありようをとらえ直してみると,実は言語一般に共通して認められるのではないかと思われる性質も多々浮かび上がってくる(そもそも,上で概括的に紹介した文法全体の枠組みも,各言語に共通なものとして提唱されてきたものである)。…

【幼児語】より

…幼児の言語。以下,幼児期を3期に分け,乳児期,幼児前期,幼児後期として,言語発達・言語習得の過程と幼児言語の特質を概観することとする。乳児期は言葉の準備期で,初語の出る10ヵ月から1歳ごろまで,幼児前期は,日常生活に必要な地域社会で用いる語や文や音声が使えるようになる時期,幼児後期は小学校にあがるまでで,言語による自己行動の調整(内言(頭で考える))ができるようになる時期である。…

※「言語習得」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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