計器気象状態(読み)けいききしょうじょうたい

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

計器気象状態
けいききしょうじょうたい

有視界気象状態以外の気象状態で、視界が不良となり、パイロットが計器に頼って飛行しなければならない状態を、計器気象状態(IMC instrument meteorological condition)という。それとは逆に、パイロットが目視に頼って飛行するのに十分な視界がつねに確保されるような気象状態を有視界気象状態(VMC visual meteorological condition)という。

 航空機はIMCにおいては、航空交通管制(ATC)が行われている区域を有視界飛行方式(VFR visual flight rule)で飛行することができず、計器指示による計器飛行方式(IFR instrument flight rule)により飛行しなければならない。ただし、VMCの状態でIFRにより飛行することは自由であり、現在の民間輸送機は、航空交通の安全確保の見地からほとんどIFRで飛行することを原則としている。IFRで飛行する場合は、航空機は必要な計器を装備するとともに、パイロットは計器飛行証明の資格をもった者でなければならない。飛行にあたっては、出発の30分前までに、飛行の予定や必要な情報を記入したフライトプランを航空交通管制機関に提出し、承認を受けることを必要とする。出発から到着まで航空機間の安全間隔を維持するために、管制機関の指示に従って飛行しなければならない。

[青木享起・仲村宸一郎]

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世界大百科事典内の計器気象状態の言及

【航空気象】より

…飛行中では航空機からの鉛直距離で上方150m,下方300m,水平距離600mの範囲内に雲がなく,飛行視程が5km以上(管制圏外の空域では1500m以上)の条件時にはVFRの飛行ができる。飛行気象状態がVMCの限界以下になれば,これを計器気象状態IFR meteorological condition(IMC)といい,航空機はIFRをとらなければならない。IFRで離着陸できる気象条件の最下限が最低気象条件である。…

※「計器気象状態」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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