課徴金制度(読み)カチョウキンセイド

デジタル大辞泉 「課徴金制度」の意味・読み・例文・類語

かちょうきん‐せいど〔クワチヨウキン‐〕【課徴金制度】

インサイダー取引有価証券報告書虚偽記載監査法人の社員や公認会計士による虚偽証明など、証券市場における違反行為に対して、課徴金納付を求める制度審判手続を経て、金融庁による行政処分として行われる。刑事告発から裁判に移行するよりも簡易な方法。違反行為の悪質さなどを基準証券取引等監視委員会が課徴金を課すか刑事告発するか選択する。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

共同通信ニュース用語解説 「課徴金制度」の解説

課徴金制度

独禁法違反行為を防止するため、違反企業に金銭的不利益を負わせる制度。カルテル談合の場合、現行の制度では違反行為で得た売り上げのうち、最長で3年間分の額に一定係数(算定率、原則10%)を掛けるなどして算出する。欧州連合(EU)や米国韓国などでは売上高をさかのぼる期間に限度はない。課徴金制度は1977年に導入され、算定率を引き上げたり、違反を自主申告した企業には課徴金を減免する仕組みを取り入れたりしてきた。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

知恵蔵 「課徴金制度」の解説

課徴金制度

2002年8月に結ばれたメジャーリーグの新労使協定に盛り込まれた選手年俸抑制策の1つ。03年は1シーズンの選手の年俸総額が1億1700万ドルを超えた球団から、超過した額の17.5%をぜいたく税として徴収し球団分配金に充てた。規定の額は、協定の切れる06年までに1億3650万ドルまで段階的に引き上げられることになっている。05年にはヤンキース、レッドソックス、エンゼルスが支払った。02年には25人いた500万ドルプレーヤーが03年には18人に減ったのは、この効果と見られる。フランチャイズ制が明確なメジャーリーグでは都市間の収益差が大きいため、コミッショナーを中心に所得分配を行っている。地元テレビ局の放映権料など球団独自の収入から徴収する所得分配比率も34%まで引き上げられている。

(武田薫 スポーツライター / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android