諫鼓(読み)カンコ

デジタル大辞泉 「諫鼓」の意味・読み・例文・類語

かん‐こ【×諫鼓】

中国の伝説上の聖天子が、君主諫言をしようとする者に打ち鳴らさせるために、朝廷門前に設けたという鼓。いさめのつづみ。

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精選版 日本国語大辞典 「諫鼓」の意味・読み・例文・類語

かん‐こ【諫鼓】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 中国の伝説上の聖天子堯、舜、禹が、その施政について諫言しようとする人民に打鳴らさせるために、朝廷の門外に設けたとされる鼓。いさめのつづみ。かっこ。敢諫(かんかん)の鼓(こ)。敢諫鼓。
    1. [初出の実例]「雖陶唐之置諫鼓、隆周之制官箴、徳政之美。不之」(出典:本朝文粋(1060頃)二・意見十二箇条〈三善清行〉)
    2. [その他の文献]〔管子‐桓公問〕
  3. 江戸時代、江戸の二大祭(神田祭、山王祭)の時に大伝馬町から出た山車(だし)。諫鼓鶏(かんこどり)
    1. [初出の実例]「江戸の山王祭に麹町から出る諫鼓(カンコ)、さし渡しが三百六十間、胴の廻りが五百四五十間」(出典:咄本・御伽噺(1773)てっぽう)
  4. 小さな太鼓の側面に風車をつけ、下部にとりつけた竹笛を吹いて回転させ、風車の一端につけた糸の先の豆が太鼓をたたくように仕組んだ玩具。諫鼓鶏(かんこどり)
    1. 諫鼓<b>③</b>〈江都二色〉
      諫鼓江都二色
    2. [初出の実例]「諫鼓(カンコ)苔深うしてとりおどろかず」(出典:江都二色(1773))

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普及版 字通 「諫鼓」の読み・字形・画数・意味

【諫鼓】かんこ

人民が君に進諫しようとするときうちならす鼓。宮門においた。〔淮南子、主術訓〕堯は敢諫の鼓を置き、誹謗の木(投書箱)を立つ。

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