三国演義(読み)さんごくえんぎ

百科事典マイペディア「三国演義」の解説

三国演義【さんごくえんぎ】

中国,元の長編歴史小説。もとのは《三国志通俗演義》。四大奇書の一つ。羅貫中(らかんちゅう)が《三国志》に基づく元代までの口承文芸や劇(雑劇)などの内容を整理,拡大したもの。24巻。劉備玄徳,関羽,張飛の義兄弟に軍師諸葛孔明が登場し,後漢末,黄巾(こうきん)の乱後の群雄割拠の情勢から,魏・呉・蜀三国鼎立(ていりつ)の模様,晋の武帝の天下統一までが,多くの虚構を交えて描かれている。《西遊記》《水滸伝》に比べ口語部分が少ないため,日本でも古くから読まれ,1689年に湖南文山の旧訳《通俗三国志》50巻が出されて以来,たびたび覆刻,翻訳されている。
→関連項目兄弟分聊斎志異

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世界大百科事典 第2版「三国演義」の解説

さんごくえんぎ【三国演義 Sān guó yǎn yì】

中国,明初の羅貫中(らかんちゆう)が著した俗語長編小説。もとの題は《三国志通俗演義》で,三国時代(169‐280)の史実に潤色を加えた歴史小説である。その時代の英雄を語る口承文芸の起源は古く,の末(9世紀)には語られていた。宋代になると,この物語を専門とする芸人がいた。そのテキストは元の至治年間(1321‐23)に印刷された《全相三国志平話》3巻が存するが,話のあらすじを伝えるだけで,しかも非現実的な空想に満ちている。

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