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責任販売制 せきにんはんばいせい

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知恵蔵2015の解説

責任販売制

現行の委託販売制に代わる、出版物の新しい販売制度。出版社側の提唱で、書店のマージンを上げるが、同時に返品の負担も増やすというもの。出版社のねらいは、約40%という高い書籍の返品率を減らすことにある。
一般に、出版物は製造元である出版社(版元)から取次業者を通して書店に配本される。現行の委託販売制の場合、再販契約を結んでいる書店は、版元が取り決めた定価で本や雑誌を販売する。再販売価格維持制度(再販制)下で、書店は値引き販売はできないが、その一方、売れ残った出版物は仕入れ値と同額で出版社に返品することができる。書店の粗利益率は定価22~23%程度だが、このように返品が自由なため、書店は在庫処分に悩まされることはない。
現在、版元数社が実施、または導入を検討している責任販売制の場合、書店にとって粗利益率は35%、事前発注による入荷も確実という好条件である。だが、返品の引き取り額は定価の35~40%程度なので、簡単に返品できず、仕入れ部数を読み違うと在庫負担が重くのしかかることになる。書店にとって売れれば利幅は大きいが、売れ残った時のリスクも大きくなるというわけである。
責任販売制は、2008年に小学館が『新版 ホームメディカ・家庭医学大事典』(11月発売)で委託販売制との併用で実施。一定の成功を収めたことから、出版最大手の講談社も『CDえほん まんが日本昔ばなし(全5巻)』での採用を発表した(09年10月発売予定)。続いて、筑摩書房・河出書房新社・平凡社など中堅版元8社が、「35ブックス」の名称で責任販売制の実施を表明。09年11月には26タイトル47冊を販売する予定で、全国の書店に参加を呼びかけている。

(大迫秀樹 フリー編集者 / 2009年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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