赤松院(読み)せきしよういん

日本歴史地名大系 「赤松院」の解説

赤松院
せきしよういん

[現在地名]高野町高野山

小田原おだわら谷・往生院おうじよういん谷を通り奥院へ向かう道の北側、蓮華れんげ谷北部の西端近くにある。本尊十一面観音。寺伝によれば延長元年(九二三)聖快の草創、寛治(一〇八七―九四)興昭が中興して山本やまもと坊と号したという。元弘三年(一三三三)護良親王赤松則祐を供として当院に潜居、その縁で赤松氏が修造して菩提所とし、以後赤松院と改号、播磨国多可たか賀茂かもの二郡を寺領としたという(続風土記)。当院が蔵する元弘二年六月四日の伝楠木正成書状によれば、北朝方によって後醍醐天皇から北朝光厳天皇の手に渡った三種の神器は、南朝方の手に奪回したといっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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