走流性(読み)そうりゅうせい(英語表記)rheotaxis

精選版 日本国語大辞典 「走流性」の意味・読み・例文・類語

そうりゅう‐せい ソウリウ‥【走流性】

〘名〙 生物空気または水の流れに対して示す走性。一般に流れにさからう魚類は正の走流性を示す。空気の場合は走風性とも。趨流性(すうりゅうせい)。〔人体機能(1952)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「走流性」の意味・読み・例文・類語

そうりゅう‐せい〔ソウリウ‐〕【走流性】

走性うち水流刺激となって起こるもの。川魚上流を向くなど。流れ走性。水流走性。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「走流性」の意味・わかりやすい解説

走流性
そうりゅうせい
rheotaxis

流れに向って泳ぎ定位する河川の魚が示すように,水流を刺激として起る走性。流れに向うほうを正,反対を負の走流性と呼ぶ。植物でも変形菌 (粘菌) の変形体は,ゆるい流れがあると正の走流性を示す。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の走流性の言及

【走性】より

…taxisの語源はギリシア語で,〈秩序づける〉,転じて〈定位する〉という意味。例えば,ガその他の虫が光に向かって飛んできたり(光(ひかり)走性または走光性),魚が流れに逆らって泳いだり,トンボやガが風に逆らって飛んだりする(流れ走性,走流性,走風性)現象がそれにあたる。刺激の種類によってこのように光走性,流れ走性と呼ばれるが,このほか,においのある化学物質に対しておこる化学走性(走化性――ハエなど多くの昆虫にみられる),一定の音に対する音響走性(走音性――カなど),重力走性(走地性――カタツムリなど),一定の温度あるいは湿度の場所に集まってくる温度走性,湿度走性(走温性――ゾウリムシなど,走湿性――ミミズなど)など,生物にはさまざまな走性が認められる。…

※「走流性」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android