変形菌(読み)へんけいきん

百科事典マイペディア「変形菌」の解説

変形菌【へんけいきん】

粘菌とも。葉緑体を欠き,腐生生活をし,栄養体が変形体をなす菌類の総称。群によって異なった生活史を有し,朽木,糞(ふん)などの有機物,高等植物,淡水や海水中の藻類などに生育。変形体は細胞壁がなく,アメーバ状で流動しながら固体の有機物や他の微生物をそのまま体内にとり入れて栄養分とする。まだ未発見種が多く,不確定だが,現在700種以上が知られる。日本にはツノホコリカビムラサキホコリカビなどが知られる。朽木,落葉,地上に粘液状の変形体を広げ,これから多くの子実体が出る。子実体の色や形は変化が多く,いずれも内部や外側に無数のきわめて飛散しやすい胞子をつくる。
→関連項目アメーバ運動隠花植物菌類真菌

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デジタル大辞泉「変形菌」の解説

へんけい‐きん【変形菌】

枯れ木・枯れ葉などの表面にアメーバ状の栄養体(変形体)を広げ、アメーバ運動をして栄養分をとり、これから球形・円柱形などの胞子嚢ほうしのうを出す生物の一群ムラサキホコリカビ・ツノホコリカビなど。分類学上、20世紀半ば頃まで変形菌門とされていたが、現在は植物・動物・菌類のいずれでもないアメーバ動物の一門と考えられている。変形菌類。粘菌。粘菌類真正粘菌

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