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超音波医学 ちょうおんぱいがくultrasonic medicine

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

超音波医学
ちょうおんぱいがく
ultrasonic medicine

超音波を医学面に利用するもので,日本が世界に先がけて着手し,発展させた領域。 (1) 超音波診断法または検査法 これに用いる超音波の周波数は1~10MHz程度で,人体内での音速は水中とほぼ同じ (毎秒 1500m) ぐらいなので,波長は1~0.1mmと短いものになり,したがって体内に照射された超音波パルスは指向性よく直進し,臓器の境界面などで反射する。その反射波 (エコー) をとらえてブラウン管上に波の振幅として表示 (AモードまたはAスコープ方式) する。頭蓋内出血を診断したり,生体の断面像を白黒画像 (輝度変調法) として表示 (Bモード法または超音波断層法) して,体内の病変 (乳癌,胆石,肝硬変,卵巣癌,胎盤,胎児,心臓の動きなど) を診断したり,人体内部の運動する反射面 (心臓など) の運動を記録 (Mモード) して,心臓の壁や弁膜の動き方を検査することができる。このほか,超音波が血管内を動く血球に反射してくるときに生じるドップラー効果を利用して,血流速度や妊娠6~8週という早期の胎児の心臓の動きを調べる超音波ドップラー,超音波を体内透過させて内部構造を知る超音波ホログラフィー,超音波 CT,体腔内から超音波をあてる超音波内視鏡なども試みられている。超音波による検査は苦痛や害がないので,産婦人科領域や心臓病診断などに欠かせないものとなっている。 (2) 超音波治療法 数百ないし 1500kHz程度の比較的強い超音波を生体にかけると,温熱作用や機械的振盪作用を生じ,患部の加温などに効果があるので,神経痛や筋肉痛などに利用されている。また,定位脳手術の際にも,頭蓋外の数ヵ所から脳内のある一点に超音波ビームを集中的に照射し,その部分を破壊することに利用される。 (3) 超音波による洗浄・滅菌法 手術前の手指の洗浄に用いる超音波洗浄装置や,細菌浮遊液に超音波をかけて菌体を破壊する超音波殺菌法などがある。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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