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越前万歳

デジタル大辞泉プラスの解説

越前万歳

福井県越前市の味真野地区、上大坪地区に伝わる民俗芸能。扇を持った太夫と太鼓を持った才蔵が家々を巡り祝言の言い立てや祝儀の舞を舞う。古くは「千秋(せんず)万歳」と呼ばれた新春の祝福芸。1995年、国の重要無形民俗文化財に指定。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

越前万歳
えちぜんまんざい

福井県越前(えちぜん)市野大坪(のおおつぼ)に伝承する万歳。野大坪万歳ともよばれる。江戸時代は毎年元旦(がんたん)に越前の福井、鯖江(さばえ)、加賀(石川県)の金沢、大聖寺(だいしょうじ)などの藩城に登城していたという。越前には継体(けいたい)天皇にまつわる伝承が多く、万歳も例外でないが、不詳である。ただ野大坪は靭舞(うつぼまい)に関する名称とされ、古い来歴をもつものだろう。太夫(たゆう)と才蔵各1人ずつの「ことぶき万歳」「扇づくし」、才蔵が複数の「三番叟(さんばそう)」「木やり万歳」「さいとり万歳」、両方とも複数の「舞込お家万歳」などがある。太夫は侍烏帽子(さむらいえぼし)、舞鶴(まいづる)の素袍(すおう)、手に扇、才蔵は大黒頭巾(ずきん)、着付(きつけ)、袴(はかま)、手に万歳太鼓が基本だが、曲によって叺(かます)帽子、蝶々薙刀(ちょうちょうなぎなた)帽子をかぶる。舞、しぐさ、語りとも早いテンポで軽快である。[西角井正大]

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世界大百科事典内の越前万歳の言及

【万歳】より

…万歳の宮中への参入は大正時代中ごろまであったといい,民間では第2次世界大戦ころまでは盛んであったが,戦後はしだいに衰微し,現在は全国をめぐり歩く万歳の姿はほとんど見かけなくなった。 民俗芸能として地域に残るのは〈尾張万歳〉〈越前万歳〉〈伊予万歳〉などで,〈三河万歳〉〈秋田万歳〉〈加賀万歳〉〈会津万歳〉〈豊後万歳〉は衰微し,〈大和万歳〉〈仙台万歳〉〈津島万歳〉〈伊六万歳〉,沖縄の〈京太郎(ちよんだらあ)〉は廃絶した(京太郎の芸系をひく民俗芸能は現存する)。 万歳は一般には太夫と才蔵の2人が一組になり,太夫が扇をかざし,いろいろとめでたい寿詞(ほぎごと)を言い立て,才蔵が小鼓を打ち囃して合の手を入れる掛合いで進行する。…

※「越前万歳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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