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才蔵 サイゾウ

デジタル大辞泉の解説

さい‐ぞう〔‐ザウ〕【才蔵】

万歳(まんざい)で、太夫(たゆう)の相手を務め、鼓を打ち、こっけいなしぐさで人を笑わせる役。 新年》
相手の話に調子を合わせ、相づちばかり打つ人をあざけっていう語。

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世界大百科事典 第2版の解説

さいぞう【才蔵】

雑芸人の名称。千秋万歳(せんずまんざい)や万歳はふつう2人一組で演じられ,一方を太夫,一方を才蔵と称する。万歳は太夫と才蔵の掛合が基本で,太夫は烏帽子,直垂(ひたたれ)(または素襖(すおう))姿,才蔵は投頭巾(ずきん)(大黒頭巾)に裁着(たつつけ)姿が一般的である。シテ役の太夫は扇子を持って千代万歳の祝言を言い立て,才蔵はワキ役で太夫の語りの間をぬって相槌を打ち,鼓を打ち鳴らし,囃したり,歌ったりしながらモドキの役割と滑稽(こつけい)な三枚目を演じる。

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大辞林 第三版の解説

さいぞう【才蔵】

万歳まんざいで、太夫たゆうの相手をする役。鼓を打ち、太夫の謡に合わせて滑稽なしぐさをする。 [季] 新年。
調子よく相づちを打つ人をあざけっていう語。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

才蔵
さいぞう

正月の三河万歳で太夫(たゆう)の相手をする道化役。大黒頭巾(だいこくずきん)をかぶり、太夫にあわせて鼓をたたき、はやしながら供をする。転じて、調子よく相づちを打つ追従者(ついしょうもの)を軽蔑(けいべつ)していうこともある。語源については、万歳の歳(才)をとって、才蔵と人の名に擬したとする説や、千秋(センズ)が訛(なま)ったとする説などがある。幕府の保護を受けて盛んであった江戸時代には、毎年歳末のころ、江戸・日本橋四日市に才蔵市が立ち、この市で太夫は才蔵役を務める人物を雇うわけだが、道化役だけに顔だちやしぐさが滑稽(こっけい)で、機転の利く人物をスカウトし、正月には江戸の町家の門々を回ることになる。幕末までこの市は続き、才蔵役は多くは安房(あわ)・上総(かずさ)(千葉県)、下総古河(しもうさこが)(茨城県西部)の出身者であったといわれる。[棚橋正博]

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世界大百科事典内の才蔵の言及

【万歳】より

… 民俗芸能として地域に残るのは〈尾張万歳〉〈越前万歳〉〈伊予万歳〉などで,〈三河万歳〉〈秋田万歳〉〈加賀万歳〉〈会津万歳〉〈豊後万歳〉は衰微し,〈大和万歳〉〈仙台万歳〉〈津島万歳〉〈伊六万歳〉,沖縄の〈京太郎(ちよんだらあ)〉は廃絶した(京太郎の芸系をひく民俗芸能は現存する)。 万歳は一般には太夫と才蔵の2人が一組になり,太夫が扇をかざし,いろいろとめでたい寿詞(ほぎごと)を言い立て,才蔵が小鼓を打ち囃して合の手を入れる掛合いで進行する。才蔵が複数のこともある。…

※「才蔵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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