精選版 日本国語大辞典 「足取」の意味・読み・例文・類語
あし‐どり【足取】
- 〘 名詞 〙
- ① =あしづかい(足使)①
- ② =あしとり(足取)②
- ③ 歩いた道筋。移動した経路。犯罪人が逃亡した経路をさしていうことが多い。あしあと。
- [初出の実例]「知恵子の予定の足どりを追うて」(出典:春の城(1952)〈阿川弘之〉三)
- ④ 物事の進みぐあい。時とともに移り変わっていく様子。
- [初出の実例]「三年の間にわれわれを教へる若い教授達の足どりがまちまちになって来てゐた」(出典:若き日(1943)〈広津和郎〉六)
- ⑤ 取引する物件の相場の動き具合。相場が騰貴の傾向にあるのを上げ足取り、または、高足取りといい、下落の傾向にあるものを下げ足取り、または、安足取りという。〔取引所用語字彙(1917)〕
- ⑥ 「あしどりひょう(足取表)」の略。
- ⑦ 三味線音楽で、曲の中での緩急の変化。特に義太夫節でいう。