デジタル大辞泉 「跛」の意味・読み・例文・類語 ちんば【×跛】 [名・形動]1 片足が不自由で、普通に歩けないこと。2 対ついであるべきものの形や大きさがそろわないこと。また、そのものや、そのさま。かたちんば。「跛な(の)下駄」 は【跛】[漢字項目] [音]ハ(呉)(漢)1 足が不自由なこと。「跛行」2 片足で立つ。偏る。傾く。「偏跛へんぱ」 びっこ【×跛】 1 片方の足に故障があって、歩くときに釣り合いがとれないこと。2 対ついであるべきものの数・形・大きさなどがそろわないこと。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「跛」の意味・読み・例文・類語 ちんば【跛】 〘 名詞 〙① 一方の足に故障があって歩行の釣り合いがとれないことをいった語。〔羅葡日辞書(1595)〕② ( 形動 ) 一対になっているが形や大きさなどがそろわないこと。また、そのもの。[初出の実例]「とは云ふ事ならぬお国なり」(出典:雑俳・卯の花かつら(1711)) びっこ【跛】 〘 名詞 〙① 片方の足に障害があって、歩くときにつりあいが取れないこと。また、その人。[初出の実例]「たれは目っかちだの、びっこだの」(出典:洒落本・柳巷訛言(1783))② 対(つい)であるべきものの形や大きさがふぞろいなこと。かたちんば。[初出の実例]「白足袋に紺足袋と跛(ビッコ)に履(はい)て」(出典:落語・近江八景(1898)〈三代目春風亭小柳枝〉) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「跛」の読み・字形・画数・意味 跛12画 [字音] ハ・ヒ[字訓] あしなえ・かたよる[説文解字] [字形] 形声声符は皮(ひ)。皮は獣皮を剝ぎとる形で、傾きかたよるものの意がある。〔説文〕二下に「行くこと正しからざるなり」とし、皮声。また、「一に曰く、足もて之れを排す。讀みて彼(ひ)の(ごと)くす」という。〔伝〕は本訓の次に「讀みて罷(ひ)のくす」という音を加える。足疾のため歩行の困難なものをいう。〔子、王制〕に「傴巫(うふ)跛(はげき)」という語があり、撃は覡(げき)で男巫。古くは障害のある人は神威にふれたものとして、神につかえた。[訓義]1. あしなえ。2. かたよる、よりかかる。[古辞書の訓]〔名義抄〕跛 ナヘク・アシナヘ・フム・コユ・カタシタツ 〔字鏡〕跛 アシヲレ・ナヒク・コユ・フム[語系]跛puai、頗phuaiは声義近く、頗(は)は身の傾くことをいう。(偏)phyenも偏頗(へんぱ)の意。頗を〔説文〕九上に「頭(かたよ)れるなり」とするが、その姿勢についていう語である。[熟語]跛覡▶・跛撃▶・跛蹶▶・跛蹇▶・跛子▶・跛人▶・跛足▶・跛躓▶・跛▶・跛鼈▶・跛▶・跛驢▶・跛倚▶[下接語]脚跛・蹇跛・偏跛 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報