踊念仏(読み)おどりねんぶつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「踊念仏」の意味・わかりやすい解説

踊念仏
おどりねんぶつ

多数の人が念仏を唱えながら踊り,三昧の境地に入る所作。信心を得て,往生する喜びがおのずと踊りとなって現れる。これは平安時代中期,空也が京の市屋や辻で始めたものであったが,平安時代末期以降,融通念仏や浄土宗でもその一部で行われ,広がっていった。鎌倉時代中期になると一遍が現れ,これを念仏帰依の所作としてすすめたので,踊念仏は念仏者の遊行,時宗の教勢拡大とともに急速に広まった。一遍の念仏は,称名そのもののなかに往生の因を認めるという徹底した口称念仏で,その踊念仏には民族宗教的集団性と呪術性があるといえる。室町時代以降は民衆のなかで芸能化され,やがて壬生狂言,六斎念仏,泡斎念仏を生み出すにいたった。

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