出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
…やがてこれが肌を黒くし若死にさせる原因であることがわかり,多くの風刺詩作者たちがその害を説いたが,化粧効果のすぐれた白粉ができなかったので近代まで使われていた。甘汞(塩化第一水銀)は軽粉(けいふん)ともよばれ,古代中国で発明され,おもに薬として使われていた。ヨーロッパで軽粉が使われだしたのは16世紀からで,これも薬用であった。…
…おしろいは天然の白陶土(カオリン)が使われていたが,紀元前4世紀にギリシアで鉛白(えんぱく)(塩基性炭酸鉛)がつくられ,鉛おしろいの歴史がはじまった。一方,水銀おしろいである軽粉(けいふん)(塩化第一水銀)は,10世紀ごろ中国の宋代から医薬用として使われてきた。紅はベニバナやヘンナから抽出される赤色染料や,朱(硫化水銀),べんがら(酸化第二鉄),鉛丹(四三酸化鉛)などの赤色顔料が使われていた。…
※「軽粉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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