輪王寺跡(読み)りんのうじあと

日本歴史地名大系 「輪王寺跡」の解説

輪王寺跡
りんのうじあと

[現在地名]梁川町 赤五輪

梁川城跡の東方約三〇〇メートルに位置したとされる。同地には土塁・周濠井戸などが残り、輪王寺跡と伝えられてきたが、昭和五〇年(一九七五)前後に宅地化され、遺構は消滅した。嘉吉元年(一四四一)伊達氏一一代持宗が、祖母蘭庭禅尼(足利義満夫人の妹)の願いを受けて梁川に建立、大庵梵守を開山とした(伊達正統世次考)。翌二年蘭庭禅尼が没すると、持宗は五男を出家させ、禅尼の菩提を弔わせたという。永正一一年(一五一四)四月、伊達稙宗は中納言の申請どおり上長井矢之目かみながいやのめ(現米沢市)内のほか館在家など輪王寺への寄進地を安堵している(同書同月二三日条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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