農薬汚染(読み)ノウヤクオセン(その他表記)pesticide pollution

デジタル大辞泉 「農薬汚染」の意味・読み・例文・類語

のうやく‐おせん〔‐ヲセン〕【農薬汚染】

農薬が散布後に作物土壌・水などに残留・蓄積し、有害な生活環境をもたらすこと。

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精選版 日本国語大辞典 「農薬汚染」の意味・読み・例文・類語

のうやく‐おせん‥ヲセン【農薬汚染】

  1. 〘 名詞 〙 農薬散布により、作物・土壌・水などに薬品成分が残留・蓄積して生物に有害な環境を現出すること。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「農薬汚染」の意味・わかりやすい解説

農薬汚染
のうやくおせん
pesticide pollution

除草剤殺虫剤,土壌の殺菌剤などの農薬が分解されずに残留し,自然生態系に害を及ぼすこと。また最終的に人体に吸収されて人間の健康に影響すること。農薬は一般環境中に散布されるため,1980年代には地下水汚染や,タニシホタルといった河川に生息する生物の死滅などの原因として問題視され,無農薬有機農法(→有機農業)など,農薬を使わない農業形態が注目されるようになった。2006年には,人畜以外の魚類甲殻類への影響も考慮した農薬の評価手法が導入されるなど,より安全な取り扱い方法が用いられるようになった。

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世界大百科事典(旧版)内の農薬汚染の言及

【海洋汚染】より

…(3)DDT,PCBの汚染 農業の生産性を高めるために,どこの国でも,多量の化学肥料や農薬を用いている。そのために生産性は確かに上がったが,一方では散布された農薬や余分の肥料は,大気中を浮遊し,地表に落下したものは河川を通じ,最終的には海洋に流れ込み,海洋の農薬汚染をもたらした。現在では日本をはじめ多くの国でその使用が禁止されているとはいえ,DDTは分解されにくく,毒性をもったまま魚介類に濃縮される。…

※「農薬汚染」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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