辺津比神社(読み)へつひめじんじや

日本歴史地名大系 「辺津比神社」の解説

辺津比神社
へつひめじんじや

[現在地名]穴水町大町

小又おまた川河口付近、辺津の入江と称される平地鎮座、主祭神は田心姫命ほか六神。旧郷社。「延喜式」神名帳にみえる鳳至郡九座の一つ辺津比神社の後身と主張している。創建年代は不詳。社伝によれば、孝徳天皇の時代に祈年の奉幣が行われ、宝亀元年(七七〇)気多大社の奉幣に伴って頒幣にあずかり、仁寿年中(八五一―八五四)正六位上に叙せられ、延喜一一年(九一一)奉幣があって位田が三町寄進されたなどと記されるが、史実かどうかは不明。中世に入り長谷部信連の崇敬を受けたが、天正年中(一五七三―九二)中絶、慶長一九年(一六一四)本殿を再建、地中より大宮辺津姫神社と刻した石片が発見されたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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