道具持(読み)どうぐもち

精選版 日本国語大辞典 「道具持」の意味・読み・例文・類語

どうぐ‐もち ダウグ‥【道具持】

〘名〙
武家で、槍持ちのこと。
御伽草子猿源氏草紙(室町末)「小姓若党、だうぐもち、そのほか、家来の者までも」
② 多くの道具を持つこと。また、その人。
火消うち、纏持(まといもち)のこと。〔随筆守貞漫稿(1837‐53)〕
④ 江戸時代、船鑑札交付と船税徴収のために行なう廻船の鑑札積石数算出の際、肩廻し算法による本来の積石数から諸道具や作事の経費に見合う分として控除される石数。西宮など一部地方で行なわれ、控除の規定は三割。ほかに水主持と称する一割五分の控除もあり、鑑札積石数は本来の積石数の四割五分引である。〔辰馬半右衛門文書‐寛政二年(1790)二月・御鑑札御改返答写〕

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デジタル大辞泉 「道具持」の意味・読み・例文・類語

どうぐ‐もち〔ダウグ‐〕【道具持(ち)】

道具を多く持っていること。また、その人。
武家で、槍持ちのこと。
火消しのうち、まとい持ちのこと。

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