遠聞(読み)エンブン

デジタル大辞泉 「遠聞」の意味・読み・例文・類語

えん‐ぶん〔ヱン‐〕【遠聞】

うわさ評判などが遠くまで聞こえること。
「此事兼ねても内々知らせたくは有りつれ共、事―に達せば」〈太平記・一七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「遠聞」の意味・読み・例文・類語

えん‐ぶんヱン‥【遠聞】

  1. 〘 名詞 〙 遠方まで音が聞こえること。転じて、遠方まで、評判、うわさなどが聞こえること。
    1. [初出の実例]「遠平代官于今居住之由。及遠聞之間。重被御書」(出典吾妻鏡‐文治五年(1189)二月三〇日)
    2. [その他の文献]〔周礼‐考工記〕

とお‐ぎきとほ‥【遠聞】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 遠くで聞くこと。また、人づてに聞くこと。
  3. 武家職名一つ敵陣人家にしのび込んで事情をさぐるもの。しのび。物聞(ものぎき)
    1. [初出の実例]「夜盗の功者を遠聞に出し」(出典:太閤記(1625)五)

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