選別秤(読み)せんべつばかり(英語表記)sorting scale

改訂新版 世界大百科事典 「選別秤」の意味・わかりやすい解説

選別秤 (せんべつばかり)
sorting scale

個々の製品や部品,あるいは一定個数をパックしたもの,または所定量を袋詰めしたものの質量を軽,正,重などの数段階により分ける装置。標準となる品物の質量とより分ける品物との質量差を検出するはかり,品物を連続的,あるいは間欠的にはかりに運搬する装置,はかりの検出信号で軽重を区別する装置からなる。工業製品のほか,果実や卵などの級分けにも使用される。標準となる品物自体,あるいはその質量をはかりに設定し,この設定値とはかりで測った品物の質量との差を検出し,あらかじめ定めた設定値に対する軽重の度合で仕分けする。はかりには,大きなものではコンベヤばかり,小さなものでは小型てんびんが用いられるなど,品物の大きさに応じ各種のはかりが用いられる。最近はロードセルや電気式のはかりが多く用いられ,ほとんどが自動化されており,選別能力も高く,計量範囲5~1500gのもので選別精度は±5g,選別速度は120回/min。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「選別秤」の意味・わかりやすい解説

選別秤
せんべつはかり
sorting scale

大量の製品を質量の大小によって,自動的により分ける装置。個々の製品,一定個数の箱詰,所定量の袋詰などについて,正,軽,重の仕分けをするもので,果実や卵などの農産物の選別にも使用される。被測定物の形状性質などによって構造は異なるが,荷重の検出にはてこが用いられている。てこは標準の質量のものが載せられたとき,水平に釣合うように設定されており,軽重に応じるてこの傾きを利用して仕分けする。仕分けには機械的または電気的な方法が採用される。てこによる検出は応答速度が遅いので,弦巻ばねを用いて光学的に検出するものがある。これは1回の計測時間が 0.05~0.5秒といわれ,選別能力は向上する。

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