力を受ける起歪(きわい)体のひずみを,抵抗の変化に変換するひずみゲージなどで検出する力変換器である。図に代表的なひずみゲージ式ロードセルの原理と構造を示す。特殊鋼製の柱状の起歪体にひずみゲージがはられている。原理図に示すように,ゲージは荷重軸方向に2枚とそれと直角方向に2枚とでホイートストンブリッジ回路を形成している。無負荷のときにブリッジの平衡をとっておけば,起歪体の軸方向に力が加わってひずみが増加した分だけゲージの抵抗変化を生じ,ブリッジ回路の平衡がくずれ,電圧出力が得られる。このような原理により力の測定やはかりの重量の検出部に利用される。ほかに,起歪体のひずみを静電容量の変化により検出するようにした力変換器や,強磁性体で作られた起歪体に力を加えて機械的なひずみが与えられると材料の磁化特性が変化することを利用した磁歪式ロードセルがある。磁歪式ロードセルは,鉄心に巻いたコイルに一定電圧を印加し,鉄心に力が加わると磁気抵抗が変化するので電流値が変化する。力と電流変化の関係を利用し,力の変換器として使われる。
執筆者:樋田 並照
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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