遺失物横領罪(読み)いしつぶつおうりょうざい

  • いしつぶつおうりょうざい ヰシツブツワウリャウザイ
  • いしつぶつおうりょうざい〔ヰシツブツワウリヤウザイ〕

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

遺失物,漂流物その他占有を離れた他人の物を不法に領得する罪 (刑法 254) 。占有離脱物横領罪ともいう。委託物横領罪と異なり,犯人と所有者との間に特別の信頼関係が存するわけではないので,性質としては横領よりは窃盗と共通した面がある。占有者の身辺から一時的に離れた物については,占有離脱物かどうかの判断がむずかしいが,一時的に忘失してもいちはやく気づいて立戻ったような場合には遺失物といえないが,そのまま置き忘れてしまえば遺失物となる。

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大辞林 第三版の解説

遺失物・漂流物など、占有を離れた他人の物を横領する罪。占有離脱物横領罪。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

遺失物、漂流物、その他占有を離れた他人の物を横領する罪(刑法254条。遺失物等横領罪)。1年以下の懲役または10万円以下の罰金もしくは科料に処せられる。占有離脱物横領罪ともいう。遺失物とは、落し物、忘れ物が典型であるが、間違って手渡された物や誤配された物も含まれる。

[名和鐵郎]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 横領罪の一つ。遺失物、漂流物その他、占有者の意思に基づかないでその所持を離れた物品を横領することによって成立する罪。占有離脱物横領罪。

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世界大百科事典内の遺失物横領罪の言及

【遺失物】より

…ただし,拾得者が拾得の日から7日以内に警察署長に届出をしないとき,または所有権取得の日から2ヵ月以内に物件を引き取らないときは所有権を失う。以上の手続を踏まず,拾得者が不法に遺失物の占有を取得した場合には,遺失物横領罪に問われ,1年以下の懲役または10万円以下の罰金もしくは科料に処せられる(刑法254条)。なお,所有者が所有権放棄の意思の下で放置した物(無主物という)は遺失物ではなく,もちろん,これを取り込んでも本罪は成立しない(民法239条参照)。…

※「遺失物横領罪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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