科料(読み)かりょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

科料
かりょう

(1) 犯罪行為に対する刑事制裁であって,一定金額の国庫への納付が強制される財産刑の一種である。科料は現行刑法では 1000円以上1万円未満の財産刑で,金額の点で罰金と区別される (刑法 17) 。科料を完納しない者には,1日以上 30日以下の労役場留置がなされる。科料は行政罰の一種である過料とは異なる。 (2) (a) 鎌倉時代の刑罰の一つで,過怠の別称。 (b) 1882年施行の旧刑法の主刑の一つで,軽微な犯罪に科せられた財産刑。5銭以上1円 95銭以下とされていた。

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デジタル大辞泉の解説

か‐りょう〔クワレウ〕【科料】

刑法の規定する主刑の一。軽微な犯罪に科する財産刑で、刑の序列としては罰金より軽い。とがりょう。
罪科を償うために出す金品。
「盗賊(どろぼう)の噺(はなし)をする奴にゃ―を出させるぞ」〈滑・七偏人・四〉

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百科事典マイペディアの解説

科料【かりょう】

一定の金額を剥奪(はくだつ)することを内容とする財産刑の一つ。10銭以上20円未満であったが(刑法17条),その後の法律で現在は1000円以上1万円未満とされている。完納し得ない者は1日以上30日以下の期間で労役場に留置(刑法18条)。
→関連項目過料刑罰軽犯罪法財産刑罰金等臨時措置法

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世界大百科事典 第2版の解説

かりょう【科料】

罰金と並ぶ財産刑で,日本で行われる刑罰のなかで最も軽いもの(刑法9条)。刑法は,科料の額を1000円以上1万円未満と定めている(17条)。科料を完納しえない場合,1日以上30日以下の期間,労役場に留置される(18条)。なお,過料と区別するため過料を〈あやまちりょう〉,科料を〈とがりょう〉と呼ぶこともある。【前田 雅英】

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大辞林 第三版の解説

かりょう【科料】

刑法の定める刑罰の一。軽微な犯罪に科す財産刑。千円以上一万円未満。罰金より軽い。 〔法曹界では「過料」と区別するため「とがりょう」と読むことがある〕 → 罰金

とがりょう【科料】

〔「過料」と区別するための読み〕
かりょう(科料)」に同じ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

科料
かりょう

罰金とともに規定される財産刑の一種。これらは金額の多少により区別され、現行刑法によれば、罰金が1万円以上(ただし、1万円未満に軽減できる)であるのに対し、科料は1000円以上1万円未満と規定されている(刑法15条、17条)。なお、法令中に「過料」があるが、これは刑罰ではないから、刑罰としての科料とは明確に区別される。[名和鐵郎]

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世界大百科事典内の科料の言及

【刑罰】より

…やがて,フランス刑法を範とした旧刑法(1870公布)は,きわめて多様な自由刑を認めたために,刑名も多くなった。死刑,徒刑,流刑,懲役,禁獄(以上,重罪の主刑),禁錮,罰金(以上,軽罪の主刑),拘留,科料(以上,違警罪の主刑),および,剝奪公権,停止公権,禁治産,監視,罰金,没収(以上,付加刑)がそれであった。現行刑法(1907公布)は,刑の種類をはるかに制限し,徒刑(とけい),流刑(いずれも,犯罪人を離島などの遠隔地に送致し,その地において有期または無期間滞在させる刑。…

※「科料」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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