還立(読み)かえりだち

精選版 日本国語大辞典 「還立」の意味・読み・例文・類語

かえり‐だちかへり‥【還立】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 賀茂石清水臨時祭春日祭などが終了したのち、祭の使い舞人、楽人たちが宮中へもどって清涼殿東庭にならび立って神楽を演じ、宴を賜い、祿をいただくこと。かえりあそび。かえりあるじ。かえりだちのあるじ。
    1. [初出の実例]「祭使還立事 有儀」(出典:九暦‐九暦抄・天暦三年(949)四月二五日)
    2. 「賀茂の臨時の祭は、かへりだちの御神楽などにこそなぐさめらるれ」(出典:枕草子(10C終)一四二)
  3. かえりあるじ(還饗)
    1. [初出の実例]「兵部卿の宮、左の大臣殿の賭弓(のりゆみ)のかへりたち、相撲(すまひ)饗応(あるじ)などには」(出典源氏物語(1001‐14頃)竹河)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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