郷宿(読み)ごうやど

精選版 日本国語大辞典 「郷宿」の意味・読み・例文・類語

ごう‐やど ガウ‥【郷宿】

〘名〙 江戸時代村役人百姓公事(くじ)訴訟その他の公用城下または代官所へ出向く場合に宿泊する宿屋。多く、大庄屋庄屋などの定宿であった。
御触書天保集成‐六三・寛政元年(1789)一二月「大坂表に郷宿并用達之もの有御代官、御預所役人之可申渡候」

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デジタル大辞泉 「郷宿」の意味・読み・例文・類語

ごう‐やど〔ガウ‐〕【郷宿】

江戸時代、村の世話役農民が公用で城下町または陣屋などへ行った際の定宿。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「郷宿」の意味・わかりやすい解説

郷宿
ごうやど

公事宿

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世界大百科事典(旧版)内の郷宿の言及

【公事宿】より

吟味筋出入筋とも行われた)の者に対する責任を負い,また評定所や奉行所などへの出火駈付(かけつけ)の義務などが課されていた。遠国の奉行所,代官陣屋所在地にあるものは〈郷宿(ごうやど)〉と称する。公事宿は依頼者に裁判手続ないし訴訟技術を教導し,役所に提出すべき書面の代書を行い,また懸合(かけあい)茶屋などで内済(和解)の交渉にも当たったが,法廷へは訴訟当事者や被糾問者の差添人として出頭する。…

※「郷宿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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