野原八幡宮(読み)のばらはちまんぐう

日本歴史地名大系 「野原八幡宮」の解説

野原八幡宮
のばらはちまんぐう

[現在地名]荒尾市野原 山中

中世野原庄のほぼ中央部に所在する。祭神は応神天皇・神功皇后・住吉大明神を合祀する。創建は延暦一五年(七九六)などとも伝えるが、野原庄が宇佐八幡弥勒寺喜多院に寄進された一一世紀末から一二世紀前半に同庄の鎮守として勧進されたとみられる。神宮寺として霊験れいげん(天台宗)があった。荘内の開拓に伴い、当宮を一宮とし、二宮(高浜)・三宮(井手)・四宮(蔵満)の八幡宮を末社として、それぞれ分霊勧請した。鎌倉中期、小代氏が野原庄地頭に補されると、やがて領家方の東郷と地頭方の西郷に中分し、室町期には野原庄全域の支配権を握って、野原八幡宮を小代氏武士団の氏神とした。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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