金見村(読み)かなみむら

日本歴史地名大系 「金見村」の解説

金見村
かなみむら

[現在地名]福山市金江かなえ町金見

藁江わらえ村の南に位置し、東は上山南かみさんな(現沼隈郡沼隈町)、南は藤江ふじえ村、西は松永まつなが湾に臨むが、沿岸部は新涯の開発がなされ、海に接する金見村分は西隅わずかな地である。「西備名区」に「水野侯の時、藁江を分て置之」とあり古くは藁江村に含まれていた。元禄一三年(一七〇〇)備前検地で七三三石余と高付される。同高を記す「備陽六郡志」による内訳は、田方五三一石余(四三町余)・畠方二〇一石余(三二町二反余)。「福山志料」によると戸数二〇六・人口一千三、牛一一三・馬二、舟大小五。ほかに塩田四町五反四畝が記される。

金見八幡神社は「福山志料」に「藤江・藁江・浦崎三村ノ生土神、水野記ニハ此宮藁江村ニ属シテ、藤江・浦崎・戸崎・海老島五村ノ氏神、渋川ノトキ領五十九貫ヲヨスト云」とあり、石清水いわしみず八幡宮荘園であった藁江庄の荘園鎮守社であったと考えられる。


金見村
かなんむら

[現在地名]徳之島金見かなみ

さん村の北、徳之島の最北部に位置し、集落は海に臨む。東に金見かなみ崎がある。西目にしめ間切岡前うわずんのうち。正保琉球国絵図に村名の記載はないが、「かなみ崎」とあり、また沖の小島を「とのはら」と記している。「三州御治世要覧」では西目間切一五ヵ村のうちに「金見村」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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