釘隠し(読み)クギカクシ

デジタル大辞泉 「釘隠し」の意味・読み・例文・類語

くぎ‐かくし【×釘隠し】

長押なげしなどに打った釘の頭を隠すための金属木製の飾り。

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精選版 日本国語大辞典 「釘隠し」の意味・読み・例文・類語

くぎ‐かくし【釘隠】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「くぎがくし」とも )
  2. 長押(なげし)などに打った釘の頭を隠すためにかぶせる化粧金具。種々の形に作り、模様などを彫りつける。くぎおおい。
    1. 釘隠<b>①</b>〈源氏物語絵巻〉
      釘隠源氏物語絵巻
    2. [初出の実例]「大社の鴈字板乃をそひに釘かくし打之」(出典春日社記録‐中臣祐春記・弘安一〇年(1287)一一月二五日)
  3. いけ花で、大輪の花が真前を向いて平たく見えること。〔立花大全(1683)〕

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百科事典マイペディア 「釘隠し」の意味・わかりやすい解説

釘隠【くぎかくし】

長押(なげし)を貫いて柱に打ちつけた釘の頭をおおう装飾金具。実用から起こったものだが,建築細部に装飾が豊富になった桃山時代以降に多く金銅,銅などで意匠を凝らしたものが作られた。桂離宮の釘隠は著名

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「釘隠し」の意味・わかりやすい解説

釘隠し
くぎかくし

建築装飾金具の一つ長押 (なげし) や扉に打った釘の頭を隠すために用いる。まれに陶製,木製のものもある。桃山時代以降多様に変化した。

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世界大百科事典(旧版)内の釘隠しの言及

【建築金物】より

… 飾金具は多くの種類があり,形や使用個所,用途などによって種々に分けられ,呼名が異なる。扉の唄金具(饅頭金具,乳金具)や長押の六葉などの釘隠(くぎかくし)は,留釘の先や頭を隠すためのまったく装飾用のものである。扉の散金具(ちらしかなぐ)や長押,茅負(かやおい),破風板などの隅や中央に打った金具も装飾用ではあるが,そのうち板扉の隅金具,桟唐戸(さんからど)の辻金具,茅負の留金具,破風板の拝み金具などは元来は補強的な意味もあったのだろう。…

※「釘隠し」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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