アメリカのSF作家アイザック・アシモフ著の壮大な未来叙事詩三部作(1942~49)。はるかな未来、広大な銀河系宇宙を傘下に収めた大銀河帝国に没落の兆しが現れる。帝国が崩壊すれば各太陽系は小王国に分裂し、人類はふたたび原始の暗黒時代に逆行するであろう。このとき心理歴史学の天才ハリ・セルダンは暗黒時代の再現を最小限に食い止めるための方策を予言し、科学者たちの根拠地として二つのファウンデーション(基地)を銀河の両端に設置した。しかし惑星テルミナスに置かれた第一ファウンデーションは、旧帝国にかわって台頭した宇宙の覇王ミュールの挑戦を受けることになる。彼は超能力を備えたミュータントで、セルダンの天才をもってしてもかかる超人の出現は予測しえなかった。ミュールの正体は何か? そして第二ファウンデーションの所在は? 謎(なぞ)の解明が強烈なサスペンスを生むアシモフの代表作。
[厚木 淳]
『厚木淳訳『銀河帝国の興亡』三部作(創元推理文庫)』
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